最近おもしろかった本

今週のお題「最近おもしろかった本」

 皆さん、こんにちは。梅村和泉です。
またもやお題が出ていたのでお題に沿って書こうと思います。

 最近、読んでいる本って言うとITパスポートの本なのでこれについて書くと物語系を求めている人に関しましては面白くないと思うので、本当は小説とかの方がこの記事に関しましては書くのに向いているかもしれません。

しかし、今回元々私が漫画家を目指していて、尚且つ今もクトゥルフ神話TRPGの動画を投稿している身なのでこの冬に是非読んで欲しい漫画を紹介したいと思います。

 タイトルの名前は『王ドロボウJING』『KING OF BANDIT JING』です。

こちらの作者は第5作品目の『Q&A』という漫画を2006年から描かれていた時に体調不良を起こし、こちらの漫画が載っていました雑誌『月刊マガジンZ』が休刊となり、講談社と10年以上連絡が取れておらず生きているかどうかわからなかった熊倉雄一先生です。

 ちなみにここで余談なのですが熊倉雄一先生を見つけ出されたのは講談社の社員では無く、かの有名なラブひな』『魔法先生ネギま!』『UQ HOLDER!』等を描かれた、漫画家兼衆議院議員赤松健先生です。

 今回何故、私が熊倉雄一先生のこの2作品をお勧めするのかと言いますと、最近また読み返したのですが、彼の作品は独特の世界であり、主人公が泥棒という事でルパン三世みたいな盗みをするのかというと大違いなんですよね。

 この作品の特徴としましては、普通の漫画だと連載を続けて主人公の成長というのが描かれていくのですが、『王ドロボウJING』『KING OF BANDIT JING』は、普通の漫画とは違い、物語の舞台は各エピソードごとに、「世界中からドロボウが集まっている」「時間に支配されている」など全く異なる世界観となっております。

 さらに、幼年・児童誌としては特殊な傾向があったコミックボンボンというものあり、初期の『王ドロボウJING』では、最終章になります色彩都市の少女」編までは所謂少年漫画の作風だったのですが、話が進むにつれ、重厚な雰囲気や舞台を備えた作風へと変化し、絵柄もさながら絵画のような表現になって、続編にあたります『KING OF BANDIT JING』では特に背景が絵画そのものと感じました。

 正直、普通の漫画を読まれている方だと絵が汚い、人の描き方が可笑しいとしか言わないのですが(※当時、某専門学校の人が凄く馬鹿にしてました。)、彼の凄さは背景や機械の美しさ、第1印象を漫画ですと絵柄で受け取る人が多いですが、小説同様きちんと読みますと主人公の洒落た台詞やシナリオの深みをしっかりと感じ取る事ができます。

 

 私は当時恐らくアニメで1番初めに見たのがこの作品であり、中学校3年次に本格的に漫画家を目指そうと思い、ふと思い出し『王ドロボウJING』の漫画を探し出し読んだ作品なのですが、これが少年漫画、いや漫画なのかというレベルで凄く高レベルのシナリオと世界観なので、漫画だから読まないと思われている方『王ドロボウJING』の7巻に出てきます色彩都市の少女」編だけでも良いので今年の年末に読んでいただきたいです。

 正直、最近おもしろかった本だとITパスポートの本になってしまうので、今回は知っている人が少ないですが、この作品を多くの人に知って欲しいのと、あなたが読んでいる小説や漫画と違う世界を味わって頂きたいので熊倉雄一の『王ドロボウJING』をお勧めさせて頂きます。